こどもの足、みてますか?
現在当院では山県柔道少年団にトレーナーとして関わらせていただいているのですが、そこでは未就学児から高校生まで幅広い年齢の子どもたちが一生懸命練習しています。
そんな子どもたちが怪我をしないように身体の使い方などをみているのですが、中には足の形が気になる子もいます。
今の子ども達は扁平足が多いと感じるのですが、その中に「回内足」になっている子もいるのが気になっています。
「回内足」とは、足首にある「距骨」という骨が傾くことで足が内側に倒れている状態をいいます。
(以下画像参照)
多少足首が内側に倒れているのは正常なのですが、あまりにもその倒れる角度が強いと「足首を痛める」「膝を痛める」「股関節を痛める」など様々な問題が起こります。
(上図の過回内の状態)
この状態を放置すると将来的な関節の変形につながる可能性があります。
「回内足」になる原因は「オーバーユース(使いすぎ)」「筋肉の萎縮」「脚の異常」「運動前の適切なストレッチやウォーミングアップ不足」と言われています。
「オーバーユース(使いすぎ)」は、長時間のランニング、立ち仕事など土踏まずへのダメージが原因で起こりえます。
「筋肉の萎縮」は、土踏まずを支えている筋肉が硬くなってしまうと、足の裏への衝撃が吸収できず回内足になってしまう原因となるほか、土踏まずを上に持ち上げる筋肉が十分に働けていない状態でも回内足の原因となります。
「脚の異常」は、足のアーチの変形や扁平足、変形性膝関節症など、足の異常が回内足の発症に関与する場合があります。
「運動前の適切なストレッチやウォーミングアップ不足」は、運動前の適切なウォーミングアップやストレッチ不足は、足首を痛める可能性があります。
関節の変形は子どものうちに起こっていることは少ないですが、それ以外の3要素、特に「土踏まずの筋肉が十分に働けていない」というのは子どもの回内足では大きな要因となると考えています。
「土踏まずの筋肉が十分に働けていない」場合、電気を使ってその筋肉を運動させたり、ラテックス製のバンドを使って運動させたりすることで改善が見込めます。
他にはインソールと使うことで距骨の角度を矯正(調整)することも可能です。
もちろん、それら以外にも運動前のウォーミングアップやストレッチも重要ですし、使いすぎないように一時的に運動量を制限する必要があることもあります。
「回内足」に対してどのように対処するかは、その状態や運動量など様々な要素を考慮しなければいけないため、実際に診て・聞いて判断します。
もしお子さんの足が気になるさいは当院にご相談ください。
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