「筋肉が硬い」は悪なのか?
この業界ではよく「ここの筋肉が硬いから痛みが出る」とか「ここの筋肉が硬いから動きが悪い」のように筋肉が悪者になりがちです。
だからこそ「この硬い筋肉をほぐしましょう」といってマッサージのようにしてみたりストレッチをしてみたりとするのだと思います。
確かに硬くなっていると思われる筋肉を何かしらの手法で緩めることで痛みが軽減したり動きやすくなることはあるでしょう。
しかし、その「筋肉が硬い」という状態そのものが悪なのでしょうか?
今回はこのことについてお話ししていきます。
まず私の考えを述べておくと、「筋肉の硬さは悪ではない」と考えています。
そもそも筋肉が硬くなるということにも理由があるわけです。
筋組織自体の損傷によるのか神経の活動によるのか理由は様々ですが、何かしらの理由があってその結果として筋肉が硬くなります。
では、結果として硬くなった筋肉を緩めたら問題は解決するのでしょうか?
答えはNOです。
筋肉が硬くなる原因を何とかしない限りは、何度でも筋肉の硬さは蘇ります。
火が燃え続ければ煙も出続けますよね?
火は原因で煙は結果です。
筋肉の硬さをどうにかしたいなら、その原因を除去しなければいけませんよね?
であるにもかかわらず、その原因を取り除くことをせずに筋肉を緩めようとするケースが非常に多いため、何度でも通い続けなければいけない身体になるのでしょう。
よく「根本から改善」ということを謳う接骨院や整体院がありますが、その中でも「〇〇はこの筋肉が硬いのが根本的な原因」ということを言うところは多いです。
(私調べ)
そもそも筋肉を緩める必要があるのかどうかも定かではありませんが、特定の筋肉を緩めるだけならその筋肉を一切触らなくてもできます。
原因が除去されれば筋肉は過剰に緊張する必要がなくなるので勝手に緩みます。
にもかかわらず、硬い筋肉を頑張って緩めようとしてマッサージをしたりストレッチをするのは身体にとって負担が大きいですし、何より筋繊維を損傷するリスクがあります。
治療によって新たに損傷することは患者にとって不利益でしかなく、我々施術者はそのリスクを可能な限り下げる努力が必要だと考えています。
筋肉の硬さを悪だとして方向性の違う刺激をするよりも、筋肉を硬くする原因の方に目を向けた方がよほど有効だと思います。
私は患者さんの身体にできる限り負担をかけないような方法で施術を行います。
マッサージやストレッチが合わないという方でも安全に施術を受けていただけますので、お近くの方はぜひ当院にご相談ください。
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